高槻市で任意後見制度のご相談をお考えのかたへ

将来の認知症や判断能力の低下に備える「任意後見制度」

「もし自分が認知症になったら、預金の管理や施設の契約はどうなるのだろう」

「子どもに迷惑をかけたくない」

「自分が元気なうちに将来のことを決めておきたい」

このような不安をお持ちの方は少なくありません。

高齢化が進む現在、認知症や病気などによって判断能力が低下した場合に備える制度として、「任意後見制度」が注目されています。

任意後見制度は、将来判断能力が低下したときに備えて、あらかじめ信頼できる人に財産管理や生活支援を任せる契約です。

高槻市においても、高齢者の単身世帯や高齢夫婦のみの世帯が増加しており、将来の備えとして任意後見制度に関するご相談が増えています。

今回は、任意後見制度の概要やメリット・デメリット、そして近年よく利用される「みまもり契約」との関係についてご説明します。


任意後見制度とは

任意後見制度は、自分の判断能力が十分にあるうちに、将来判断能力が低下した場合に備えて後見人になってもらう人を選び、その支援内容を契約で決めておく制度です。

契約は公正証書で作成する必要があります。

例えば、

  • 預貯金の管理
  • 年金の受領手続き
  • 医療費や施設利用料の支払い
  • 介護施設の入退所契約
  • 不動産の管理
  • 各種行政手続き

などを任意後見人に任せることができます。

任意後見契約を結んだだけでは、すぐに効力は発生しません。

その後、本人の判断能力が低下した時点で家庭裁判所に申立てを行い、「任意後見監督人」が選任されることで契約が開始されます。

つまり、

  1. 元気なうちに契約する
  2. 判断能力が低下する
  3. 家庭裁判所が監督人を選任する
  4. 任意後見人が活動を開始する

という流れになります。


法定後見との違い

成年後見制度には、

  • 法定後見
  • 任意後見

の二種類があります。

法定後見は、すでに判断能力が低下した後に家庭裁判所へ申立てを行う制度です。

一方で任意後見は、自分自身の意思で後見人や支援内容を決めることができます。

法定後見では、家族以外の専門職が後見人に選任される場合も少なくありません。

しかし任意後見では、

  • 長年付き合いのある子ども
  • 親族
  • 信頼できる知人
  • 行政書士などの専門家

を自由に選ぶことができます。

自分の希望を反映しやすい点が大きな特徴です。


任意後見制度のメリット

1.将来の備えを自分で決められる

最大のメリットは、自分の意思を反映できることです。

誰に支援してもらうか、どのような財産管理を行ってもらうかを事前に決めることができます。

認知症になった後では、自分の希望を十分に伝えることが難しくなります。

元気なうちに準備できる任意後見制度は、「自己決定権」を大切にできる制度といえます。

2.信頼できる人を選任できる

法定後見では、誰が後見人になるかを家庭裁判所が決めます。

一方、任意後見では本人が自由に選ぶことができます。

家族に任せたい方もいれば、専門家に第三者の立場で支援してほしいと考える方もおられます。

それぞれの事情に応じた選択が可能です。

3.財産管理への不安を軽減できる

認知症になると、通帳や印鑑の管理が難しくなる場合があります。

また、悪質商法や特殊詐欺の被害に遭う危険も高まります。

任意後見人が適切に管理を行うことで、こうしたリスクを軽減できます。

4.家族の負担を軽くできる

本人の財産管理や各種手続きは、家族にとって大きな負担となる場合があります。

あらかじめ任意後見契約を締結しておくことで、家族が何をすべきか明確になり、トラブルの予防にもつながります。


任意後見制度のデメリット

1.費用がかかる

任意後見契約は公正証書で作成する必要があります。

そのため、公証役場への手数料が必要です。

また、契約開始後は、任意後見監督人に対する報酬が継続的に発生します。

状況によっては任意後見人への報酬を定めることもあります。

将来の安心を得るための制度ですが、一定の費用負担があることは理解しておきましょう。

2.判断能力が低下するまでは効力がない

任意後見契約は契約しただけでは機能しません。

契約後から判断能力低下までの期間については、別途対策が必要となる場合があります。

この点が、後述する「みまもり契約」が利用される理由でもあります。

3.契約内容の検討が必要

どこまでの権限を与えるのかを事前に考える必要があります。

内容によっては将来の生活に大きく影響するため、制度を十分理解したうえで契約を作成することが重要です。


みまもり契約とは

任意後見制度を検討される方によく利用されるのが「みまもり契約」です。

みまもり契約とは、本人が元気なうちから定期的に連絡や面談を行い、生活状況や健康状態を確認する契約です。

例えば、

  • 月に1回電話をする
  • 定期的に面談する
  • 体調や生活状況を確認する
  • 判断能力の変化を見守る

といった内容です。

法的な制度ではありませんが、任意後見契約を補完する重要な役割を果たします。


任意後見とみまもり契約の関係

任意後見制度だけでは、契約締結から制度開始までの空白期間が生じます。

例えば70歳で任意後見契約を締結しても、認知症になるのが15年後かもしれません。

その間、本人がひとりで生活している場合には、

  • 体調はどうか
  • 判断能力に変化はないか
  • 詐欺被害に遭っていないか

などを確認する必要があります。

そこで活用されるのがみまもり契約です。

みまもり契約によって定期的な連絡を取りながら状況を把握し、必要なタイミングで任意後見制度へ移行することが可能になります。

いわば、

  • みまもり契約
  • 任意後見契約

はセットで活用されることが多い制度といえます。


財産管理委任契約との組み合わせ

近年では、

  • みまもり契約
  • 財産管理委任契約
  • 任意後見契約
  • 死後事務委任契約

を組み合わせるケースも増えています。

例えば、身体は元気でも病気によって銀行へ行けなくなった場合には、財産管理委任契約が役立ちます。

また、お亡くなりになった後の行政手続きや各種契約の解約については死後事務委任契約が利用できます。

これらを組み合わせることで、老後からご逝去後まで切れ目のない支援体制を整えることが可能になります。


任意後見制度は早めの検討がおすすめです

任意後見契約は、判断能力が十分にある状態でなければ締結できません。

「まだ元気だから大丈夫」と思っていても、病気や事故は予測できません。

実際には、認知症の症状が進行してから相談に来られ、契約が困難になっているケースもあります。

将来の安心を確保するためには、元気なうちから準備を始めることが大切です。


高槻市で任意後見制度のご相談なら当事務所へ

任意後見制度は、単に契約書を作成すればよいというものではありません。

ご本人のご希望やご家族の状況を丁寧にお聞きしながら、

  • 任意後見契約が適しているか
  • みまもり契約が必要か
  • 財産管理委任契約を組み合わせるべきか
  • 将来の相続対策も考慮するべきか

などを総合的に検討する必要があります。

こやま行政書士事務所では、高槻市を中心に任意後見制度や高齢者支援に関するご相談を承っております。

将来への不安を少しでも軽減し、ご本人とご家族が安心して生活できるようお手伝いさせていただきます。

任意後見制度について気になることがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。


※任意後見契約の内容や費用は個別の事情によって異なります。具体的な契約をご検討の際は、専門家にご相談ください。

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