遺言に関するFAQ(よくある質問集)
Q1 遺言書は必ず作らなければなりませんか?
A 遺言書の作成は法律上の義務ではありません。しかし、遺言書がない場合は民法の定める法定相続によって遺産を分けることになります。
相続人同士の話し合いがまとまれば問題ありませんが、不動産がある場合や相続人間で意見が分かれる可能性がある場合には、遺言書を作成しておくことでトラブルの予防につながります。
Q2 遺言書は何歳から作成できますか?
A 満15歳以上であれば遺言書を作成できます。
成年であることは必要なく、15歳以上で遺言能力があれば有効な遺言を残すことができます。
Q3 遺言書にはどのような種類がありますか?
A 一般的には次の2種類がよく利用されています。
- 自筆証書遺言
- 公正証書遺言
自筆証書遺言は自分で作成する方法、公正証書遺言は公証人が作成する方法です。
Q4 自筆証書遺言とは何ですか?
A 遺言者本人が作成する遺言書です。
比較的費用をかけずに作成できますが、法律上のルールを守らないと無効になる可能性があります。
Q5 公正証書遺言とは何ですか?
A 公証役場で公証人が作成する遺言書です。
法律の専門家である公証人が関与するため、方式の不備による無効のリスクが少なく、原本が公証役場に保管されるという特徴があります。
Q6 どちらの遺言がおすすめですか?
A 財産が多い場合や相続人間の争いが予想される場合は、公正証書遺言がおすすめです。
一方で、費用を抑えたい場合には自筆証書遺言も有効な選択肢です。
Q7 自筆証書遺言はパソコンで作成できますか?
A 遺言書本文は本人が手書きする必要があります。
ただし、財産目録についてはパソコンで作成したり、不動産登記事項証明書や通帳コピーを添付したりすることが認められています。
Q8 自筆証書遺言には印鑑が必要ですか?
A 必要です。
認印でも有効とされていますが、本人確認や後日のトラブル防止のため、一般的には実印の押印が望ましいでしょう。
Q9 遺言書に日付は必要ですか?
A 必要です。
年月日を特定できる形で記載しなければなりません。「令和○年○月吉日」のような表現では無効となる可能性があります。
Q10 夫婦で1通の遺言書を作ることはできますか?
A できません。
遺言は本人が単独で作成する必要があります。夫婦連名の遺言は無効となります。
Q11 遺言書があれば遺産分割協議は不要ですか?
A 基本的には不要です。
有効な遺言書があれば、その内容に従って相続手続きを進めることができます。
Q12 遺言書は誰にも見せずに作成できますか?
A 自筆証書遺言であれば可能です。
一方、公正証書遺言では証人2人の立会いが必要となります。
Q13 証人になれない人はいますか?
A います。
未成年者や推定相続人、受遺者(財産を受け取る人)などは証人になることができません。
Q14 公正証書遺言の作成にはどのくらい費用がかかりますか?
A 遺産の価額によって異なります。
公証人手数料に加えて、証人を依頼する場合はその費用も必要になります。
Q15 遺言書は何度でも書き直せますか?
A はい、何度でも作成し直すことができます。
内容が抵触する場合は、新しい遺言が優先されます。
Q16 遺言書を作成した後に財産が増減した場合はどうなりますか?
A 財産内容が大きく変わった場合は、遺言書の見直しをおすすめします。
特に不動産の売却や新たな取得があった場合は注意が必要です。
Q17 相続人以外に財産を残すことはできますか?
A 可能です。
例えば、お世話になった人や団体に財産を遺贈することができます。
Q18 子どもに均等ではなく相続させることはできますか?
A 可能です。
ただし、相続人には遺留分が認められている場合がありますので、内容には配慮が必要です。
Q19 遺留分とは何ですか?
A 一定の相続人に法律上保障された最低限の取り分です。
遺言によって自由に財産を処分できる一方で、配偶者や子などには一定の保護が設けられています。
Q20 自筆証書遺言はどこに保管すればよいですか?
A 自宅で保管する方法もありますが、紛失や改ざんのリスクがあります。
法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用する方法もあります。
Q21 法務局の遺言書保管制度とは何ですか?
A 自筆証書遺言を法務局で保管してもらう制度です。
紛失や改ざんを防ぐことができ、相続開始後の手続きも円滑になります。
Q22 法務局で保管した自筆証書遺言は家庭裁判所の検認が必要ですか?
A 必要ありません。
これが保管制度を利用する大きなメリットのひとつです。
Q23 検認とは何ですか?
A 家庭裁判所で遺言書の状態を確認する手続きです。
なお、検認は遺言の有効性を判断する手続きではありません。
Q24 公正証書遺言は検認が必要ですか?
A 不要です。
公証役場で適正な手続きを経て作成されているため、家庭裁判所での検認手続きは必要ありません。
Q25 遺言執行者とは何ですか?
A 遺言内容を実現するために手続きを行う人です。
遺産の名義変更や預貯金の解約などを進める役割を担います。
Q26 遺言執行者は必ず必要ですか?
A 必ずしも必要ではありません。
ただし、円滑な相続手続きのために指定しておくことが望ましい場合があります。
Q27 行政書士に遺言作成を相談するメリットは何ですか?
A 遺言内容の整理や財産調査、相続関係図の作成などについてサポートを受けられます。
また、ご本人の希望を整理しながら、適切な遺言書作成のお手伝いができます。
Q28 遺言書はいつ作成するのがよいですか?
A 「まだ早い」と考えているうちに判断能力が低下することもあります。
元気なうちに準備することで、ご自身の意思を確実に残すことができます。
Q29 認知症になると遺言書は作れませんか?
A 遺言能力がなければ有効な遺言書は作れません。
認知症であっても、その時点で遺言内容を理解し判断できる能力がある場合には作成できることがありますが、後日の争い防止のため早めの準備が望ましいでしょう。
Q30 遺言書を作成すると家族にどのようなメリットがありますか?
A 財産の分け方が明確になるため、相続人の負担を軽減できます。
また、遺産分割をめぐる争いの予防につながり、ご家族への「最後の意思表示」として大きな役割を果たします。
