みまもり契約について

(こやま行政書士事務所)

はじめに

高齢になるにつれ、「もし自分の判断能力が低下したらどうなるのだろう」「家族に迷惑をかけないように準備しておきたい」という不安を抱える方が増えてきます。特に、おひとり様や子どものいないご夫婦の場合、いざという時に頼れる人が限られてしまうため、将来への備えはより重要になります。

そのような方々にとって役立つ制度のひとつが、みまもり契約です。 しかし、みまもり契約は任意後見制度ほど知られておらず、「士業がこうした契約を扱っていることを知らなかった」という声も少なくありません。

本記事では、みまもり契約の内容や必要性、任意後見制度との関係、そして高槻市内の士業の料金相場などを、できるだけ分かりやすく解説します。

みまもり契約とは

みまもり契約とは、将来の判断能力低下に備えて、信頼できる専門家や支援者が定期的に生活状況を確認し、必要に応じて助言や支援を行う契約です。

例えば、

  • 月に1回の訪問や電話で生活状況を確認
  • 健康状態や困りごとの相談
  • 必要な行政手続きやサービス利用の助言

などが含まれます。

「見守る」ことが目的であり、財産管理や法律行為を代理するものではありません。 あくまで、日常生活の安心を支えるためのソフトな支援です。

当事務所では「単体での契約は不可」

ここが非常に重要な点ですが、 こやま行政書士事務所では、みまもり契約単体での契約は受け付けておりません。

理由は明確です。

みまもり契約は、単体では法的な権限を持たず、支援の範囲が限定的です。 そのため、将来の判断能力低下に備えるには不十分であり、任意後見契約とセットでこそ本来の効果を発揮する制度だからです。

当事務所では、 任意後見契約のオプションとして付随する形でのみ、みまもり契約を提供しています。

これは、将来の後見開始を見据えた「継続的な関係づくり」が不可欠であるためです。

なぜ任意後見契約とセットで必要なのか

みまもり契約は、将来の後見人候補者と定期的にコミュニケーションを取ることで、 本人の価値観・生活スタイル・希望を深く理解するための重要な期間になります。

任意後見制度は、本人の意思を尊重しながら支援する制度です。 しかし、後見開始時には本人の意思を十分に確認できない場合もあります。

そのため、

  • 普段どのような生活をしているのか
  • どんなことを大切にしているのか
  • どんな支援を望んでいるのか
  • どこまで介入してほしいのか

こうした情報を事前に把握しておくことが、後見人にとって極めて重要です。

みまもり契約は、 「後見開始後に本人の意思を代行するための準備期間」 として大きな役割を果たします。

公正証書にしなくてもよいのか

任意後見契約は公正証書で作成する必要がありますが、 みまもり契約は必ずしも公正証書にする必要はありません。

一般的には、

  • 任意後見契約 → 公正証書
  • みまもり契約 → 私署契約(書面での合意)

という形で作成されます。

ただし、任意後見契約とセットで作成する場合は、契約内容の整合性を保つため、専門家による文書作成が望ましいです。

どんな方に必要なのか

みまもり契約が特に役立つのは、次のような方です。

  • おひとり様(単身高齢者)
  • 子どものいないご夫婦
  • 遠方に家族が住んでいる方
  • 認知症の不安がある方
  • 財産管理や生活支援を任せたいが、誰に頼めばよいか分からない方

こうした方々にとって、みまもり契約は「安心して老後を迎えるための基盤」となります。

高槻市内の士業によるみまもり契約の料金相場

高槻市および周辺地域(茨木市・島本町・枚方市など)での士業によるみまもり契約の料金相場は、以下の通りです。

● 初期費用

3万円〜5万円程度

● 月額費用

5,000円〜15,000円程度

訪問の有無、訪問頻度、電話・メールでの見守りの範囲によって変動します。

● 任意後見契約とセットの場合

任意後見契約の公正証書作成サポート費用は、 8万円〜15万円程度が一般的です。

公証役場の手数料は、 約11,000円〜20,000円程度が目安です。

みまもり契約のメリット

  • 孤立を防ぎ、安心して生活できる
  • 任意後見人候補者との信頼関係が深まる
  • 将来の後見開始がスムーズになる
  • 本人の意思を尊重した支援が可能になる
  • 緊急時に相談できる窓口ができる

特に、任意後見制度を利用する方にとっては、 みまもり契約は「制度を最大限に活かすための重要なステップ」と言えます。

次回予告:みまもり契約でできること・できないこと

みまもり契約は便利な制度ですが、できることとできないことの線引きが非常に重要です。

例えば、

  • 身元保証人にはなれない
  • 身体介護(買い物代行・掃除・送迎など)はできない
  • 緊急入院時の手術や延命治療の同意行為はできない
  • 財産管理や契約の代理行為はできない

こうした「できないこと」を正しく理解しておくことで、 任意後見契約との役割分担がより明確になります。

次回のブログでは、 みまもり契約でできること・できないことを具体的に整理し、誤解されやすいポイントを分かりやすく解説します。

こやま行政書士事務所のサポート

当事務所では、任意後見契約を中心とした老後の安心づくりをサポートしています。 みまもり契約は任意後見契約のオプションとして提供し、将来の後見開始を見据えた継続的な支援体制を整えています。

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